Yukaricoupy

Carpe diem

人生は旅。旅は出会い。いまという時間を一番楽しめる毎日にしたい。そんな日々を綴ります。

さらなる診断

17週と2日。

昨日は主人とお互いに緊張したままベッドに入った。

朝7時に家を出て1ヶ月前と同じ道を向かう。
いい思い出があまりないので、嫌なルートになってしまった。
1ヶ月前のあの日、人生最悪のニュースを聞いてどうしようもなく二人でうろうろした病院の前。

もうこの日が来ないんじゃないかと思うくらい長い4週間やったけど、ようやくこの日が来たね。

なんて話しながら向かう。

病院ではまだコーヒーのにおいが漂う朝一の診察だった。
待合室で待つこと10分。
血液検査によばれた。

Schwester Simone(看護師)が楽しそうに
「あなた細いねー、モデルさんみたいねー。ドイツにはどれくらいいるのー?」
なんて、リラックスさせようとしてくれたのか、話してくれた。
でもあまりうまく答えられないくらい緊張していた。

"Frau Yamamoto, Guten Morgen."

Dr. Liepe に呼ばれた。

少し話したあと、性別はもうわかった?と聞かれた。

診察台へあがるあたしに「今日はすこしリラックスした様子ね。」と言ってくれた。
いや、これでも結構緊張してるけど、と思いながら横になる。

いいニュースはTGAと確定診断してくれること。

実はなにもありませんでした、というニュースははなから期待してなかったし、覚悟のようなものもあった。
それにこの4週間でTGAについてはそれなりに調べていたから、もう未知のものではなくなっていたのも大きかったと思う。

実際若丸くん(胎児ネーム)見れるなー、とわくわくしていた。

頭、鼻、口、腕、手、足、お腹、胃、腎臓、脊椎なんかが調べられ、すべて正常範囲内、無事に大きくなっていた。

先生は”He is a very nice boy.”と言ってくれた。

全員に言うんだろうと思ったけど、元気な証だと思って嬉しかった。

3Dで顔を見せてくれた。
見た瞬間に思った。

ミニ主人やん!

めっちゃ似てる!

すごいなー。目も鼻も口もわかった。
腕を胸の前でクロスしてた。

そしていよいよ心臓。

若丸くんはとにかくよく動くらしく、先生は心臓を見るのに苦労していた。
若丸くんよ…ちょっとじっとしてくれ、と母は願わざるを得なかった。

前よりは短く診察は終わった。

そしてそのまま羊水検査に入った。

そう、他の可能性を排除するためにも検査を受けた方がいいという先生のアドバイスにより、羊水検査を受けることになっていた。

これはドイツでの考え方みたいやけど、ドイツ人はわからないまま放っておくということを嫌うらしい。
だから調べられることは調べておきましょう。
そんな考え方らしい。

あたしは羊水検査をすることが怖かった。
NIPTと違って、少しの確率だけれど流産することもある。
でも先生は、この流産率というのは、検査をしなくてもこの時期に起こる流産率と変わりがない、と説明してくれた。

Schwester Simoneがこれでもかとアルコールをお腹に振りかけるもので、寒さで体がぶるぶる震えた。
体が震えると若丸くんが動いてしまったら危険!と思ってじっとしようとするも、寒すぎて震えが止まらなかった。
超音波で赤ちゃんの位置を確認しながら、先生が針を刺した。

「いったっ!」

つい声が出た。
先生は"Yes, Yes, I know.”と言いながら、もうちょっともうちょっとと羊水が抜かれていった。
羊水検査の針は特に細いらしく、吸い上げるのに時間がかかるらしい。

無事終わり、先生がお母さんと赤ちゃんはヒーローだと言ってくれた笑。

そして主人が呼ばれた。

赤ちゃんはなんの問題もなく、無事育っているとのこと。
大きさも問題がないとのこと。
そして心臓だけど。。

主人が手を握ってくれた。

前は小さすぎてTGAだと思ったんだけど、TGAよりもうちょっと複雑なDORVではないかと思う、と言われた。

ドーフ???

なにそれ??

つづく。