旅編第五回ミャンマー | ヤンゴン前編 | ヤンゴン中編上 | ヤンゴン中編下 | ヤンゴン後編 |
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ミャンマー最終日はこちら。
ミャンマーへ一人旅。
こうして無事帰国!
、とはならなかった。
香港経由で成田に降り立ったあたし。
時は2015年大晦日。
バッゲージクレームで荷物を待ってると、なかなか出てこない。
ひとり、ふたり、とみんな荷物を取り上げて入国していくのに。
そしてまわりにほぼ誰もいなくなった頃、ほんとに最後の最後に出てきました。
あたしのバッグパック。
あーやれやれ、と荷物を取り上げた瞬間。
前方から保安検査官が2〜3人、あたしに向かって歩いてくるではないですか!
すると見事にあたしのまん前で止まり、
「すこし同行願えますか。」
と言われた。
は?!??!?!
頭はハテナだらけだったけど、よく無作為に荷物チェックされるアレだと思ってたし、別に何も隠す物なんて持ってなかったので、
「あ、はい。」
とあまり動揺することもなく保安検査官について行った。
すると、よくテレビなんかで見る、超無機質な取調室みたいなところに案内され、小さな机の前にスチール椅子がひとつあり、そこに座るよう言われた。
なに!尋問?!
ここでようやく何事?!あたしやばい?!と気づく。
「荷物をすべてお出ししていいですか。」
「あ、はい。どうぞ。」
保安検査官の方々、言葉遣いはめっちゃ丁寧ですが、笑顔のかけらもないんですよ。
そらそうだ、この時点であたしはまだ容疑者(っていうのか?)だったんだから!
そうして男性の保安検査官ひとり、女性の保安検査官ひとりがあたしのバックパックの中をすべて出していった。
あたしはこのとき、バックパックに鍵をつけていなかったことを激しく後悔した。
もしかしたら何か入れられたのかもしれない。
なんか出てきたらどうしよう!白い粉とか…?
バガンの商店で買ったお酒はなんか水分の性質を測る機械にかけられ、無事スルー。
すると男性の保安検査官が
「これはなんですか。」と黒いビニールの袋を出してきた。
え?なんだろう。。。そんなもん入れたかな。
返事に困っていると、その男性の保安検査官突然大声で、
「あ、ノリだ!手がくっついた!」
と叫んだんです。
あーーーー!それでガッテン。
ヤンゴンでセルフィースティックが潰れたとき、道端の商店で接着剤を買ったんだった。
そしてまた潰れたときにと思って残しておいたんだった。
いやー、笑うところじゃないけどおもしろかったよね。笑
怖い顔して調べ物をしてた保安検査官の方、突然指がくっついたんだから。笑
「あ、それ、あのミャンマーで買ったノリです。」
とかなんとか言うと、気の毒にその保安検査官手を洗いにいかれた。笑
そんなこんなで(当たり前だが)何も見つからなかった彼らは、
「ありがとうございました。」
といって、あたしが荷物を入れるのを待ってゲートまで送り出してくれた。
そのとき男性保安検査官が初めて笑顔を見せ、
「お手数おかけして申し訳ありませんでした。いやー実は犬が吠えましてね。」
は?!?!犬!??!?!
「お客さんの荷物だけが唯一香港以外からだったんですよ。犬は他と違うものに反応することもあるんです。」
と。
ほぉー。あたしミャンマーから乗ったんですよ。
「たとえば砂のところで荷物をひきずったりすると、現地の犬の匂いが荷物についたりするんです。犬は別の犬の匂いにも吠えるんで。。」
あー。そういやーミャンマー犬ようけおったわぁ。。
そんなこんなで晴れて容疑者でなくなったあたしに懇切丁寧に謝ってくれ、笑顔で送り出してくれました。
大晦日までお疲れ様です。
よいお年を。
こうしてあたしのミャンマー一人旅はようやく無事終了したのでした。
みなさまも犬に気をつけてね。