最初は出血しては止まり、出血しては止まった。
それから少量の出血が続くようになった。
それが5日続いたクリスマスの夜。
主人がクリスマスディナーを作ってくれている横でお腹に激痛が走った。
痛い、痛い、痛い。
サンタ帽をかぶって、若丸くんにジングルベルを歌いながら、主人の作ってくれたりんごパイに舌鼓を打ちながら、痛みに耐えた。
そして大量に出血した。
夜が不安過ぎて夜中2時に目が覚め、トイレに行った。
予想外に全然出血してなかった。
あれ?と思いながらトイレに座った瞬間。
コロン
と何か出てきた。
え?
出た?
今の?
びっくりして腰を浮かせた。
たらたら出血しながら、どうしよう、トイレに落ちた、どうやって拾おう、とどうしようもない状態でどうしようか考えていると、
「ジャーッ」
…しまった!
うちのトイレ、自動洗浄だった…
腰浮かせるんじゃなかった…
でももうあと祭り。
追いかけて拾いに行けるわけでもないから。
なんだかわからない悲しさを抱えてベッドに戻った。
不思議と腹痛はなくなっていた。
どんな形だったんだろう
どんな色だったんだろう
そんなことを考えてしばらく寝れなかった。
ふと目を開けると若丸くんが横に座ってあたしを見下ろしていた。