Yukaricoupy

Carpe diem

人生は旅。旅は出会い。いまという時間を一番楽しめる毎日にしたい。そんな日々を綴ります。

小児心臓外科医による初めての診断 つづき

ウェーブの先生はまずDr. Liepeからの診断書を読み、赤ちゃんの問題は理解してるか、と聞かれた。

そして「ぼくの心臓外科医の友達をちょっと呼ぶよ」と言って電話をしに行った。

超音波検査では、脳、胃などをいつも通りチェックし、無事育ってるね、といってくれた。
若丸くんは1660gになってた。

若丸くんはあいかわらずごろごろ動いており、先生は「ワイルド〜」と言ってた。笑

すると小児心臓外科医の先生がやってきた。
この先生は優しい顔をしたスキンヘッドだった。笑

一緒に心臓やまわりの血管を見てくれて、これまでの診断に付け加えることはないよ、と言ってくれた。

それから机に戻り、心臓外科医の先生が心臓の絵を描きながら、若丸くんの心臓がどういう状態なのかを説明してくれた。

若丸くんの心臓は、まず大動脈と肺静脈の両方が右心室から出ている両大血管右室起始(DORV)に、その大動脈と肺静脈が入れ替わってしまっている大血管転位(TGA)が加わった状態。
それに、左心室と右心室の間に穴が空いている(VSD)

この穴自体は大きな問題ではなく、穴が空いたまま産まれてきた場合、時間とともに閉じていくのがほとんどだそう。
ただ、若丸くんの場合は両方の血管が同じ心室から出てきてしまってるので、この穴のお陰で血液が混じってくれるため、そんなに慌てて手術をする必要がなく、手術にしっかり耐えれるまで育つ、約4ヶ月目くらいで大丈夫なんだそう。

本来なら閉じているべき穴に助けられるんだね。

大動脈と肺静脈を入れ替えるには、その血管の状態によって手術の仕方が3通りあるらしく、それは産まれてから心臓外科医チームが集まって、どういう方法で手術を進めるか相談するとのこと。

新生児の血管は幅1cmほどなんだそう。
それでも確立した手術方法があるし、安心してくださいと。
そう、心臓外科医の先生は言ってくれた。

そこからはあたしの質問コーナー。笑

一回の手術で治せますか。

「うんうん、大丈夫。」

手術後は普通通り生活できますか。

「もちろん。問題ないよ。」

手術の成功率はどれくらいですか。

「95%以上だね。」

産後から手術までは家に帰ってこれますか。

「4日から14日はICUでモニタリングすることになるけれど、あとは家に帰れるよ。」

手術のあとはどれくらいで日本に行けますか。

「んー2週間ぐらいじゃないかな。赤ちゃんの治癒力はすごいもので、大人が5週間かかるところを赤ちゃんは2週間くらいで治るからね。」

スキンヘッドの先生もウェーブの先生も冗談を交えながら、説明するところはきちんと説明してくれて、本当に安心できる診察だった。

次は7週間後。
9月1日にもう一度来てね、と。
もしそれまでに産まれそうだったらここに来てね。

と言ってくれた。

お礼を言ってあたしがトイレに行ってる間、外で待つ主人に心臓外科医の先生は、

”Don’t worry. It’s gonna be ok.”
(大丈夫、心配しなくていいよ。すべてうまくいくよ。)

と言ってくれたそう。

本当に安心できた。涙

よかったね、若丸くん!!

大丈夫。元気に産まれて、元気に日本に帰れるね。