3月17日のあの日、心疾患があると伝えられた日から2ヶ月半、長かったなぁ。
これまでの人生で聞いたことも見たことももなかった単語を聞いては調べ、あらゆる資料を読み漁り、
染色体、遺伝子など考えたこともなかったことを正面からぶつけられ、決断をせまられ、
戸惑い、悲しくなり、いらいらし、だんだんと疲れてきて、それでも待つしかできなくて。
いいのか悪いのか、ドイツにいるおかげで徹底的に調べてもらえる機会が与えられ、
何度も腕に針を刺し、お腹にも刺し、必要なものを抜かれ、検査にかけられ、
待って、祈って、待って、祈って、待って、待って…
この2ヶ月で若丸くんはだいぶ成長した。
7cmほどだった若丸くんは30cmまで大きくなった。
あたしもすっかり妊婦さんの体になった。
妊婦生活も残りの方が短くなった。
いろんなことを考え、考えては悲しくなり、不安になり、その不安を夫婦でぶつけ合い、そのうち考えるのも疲れ、きっと大丈夫と思えるようにもなった。
不安と悲しみのどん底にいるときは信じることもできない。
「大丈夫、プラスに考えて。」と言われても、そんな風に考えることはできなかった。
神様仏様に祈っても心臓が治るわけではない。
信じることによって現実は変えられない。
だから無になって待つしかない、そう思ってた。
でも時が過ぎるにつれて思った。
もし今なんの問題もない健康な赤ちゃんを代わりにあげるよと言われても、全然ほしくなかった。
どんな形でも若丸くんに産まれてきてほしいと思った。
まだ会ったこともないし、最近までは動きを感じることもできなかったけれど、やっぱりお腹の中で育つ命を愛おしいと思う。
守りたいと思う。
ひとつひとつ検査をクリアしていくにつれ、我が家から涙が減り、笑いが増えた。
染色体や遺伝子の話から、ベビーカーやベッドの話になった。
そうして今やっとただただ我が子の誕生を待つ夫婦に戻ることができた。
友達や同僚に親になる喜びを素直に伝えられるようになった。
今は「信じること」ができるようになった。
無事育ち、心臓が根治し、制限のない生活が送れるようになるだろう、と。
今はなぜかそう信じられる。
10年後、いや、5年後は「あーそんなこともあったなぁ!」と夫婦で笑って話すときがくるだろう。
このブログは若丸くんにいつか伝えてあげよう、そんな気持ちも込めて素直な気持ちを綴っています。
さぁ、いよいよ妊婦生活も7ヶ月目に突入します。