雪がしんしんと降る朝だった。
いつもきっちりと来る生理が来ない。
でもなぁ。
あんまり深く考えることもなく、まだ残ったままのクリスマスツリーの隣で朝礼に参加しながら、イギリスにいる友達とチャットしてた。
朝礼が終わって、主人に話してみた。
検査してみようということになった。
お昼ご飯のあと、えーこんな雪の中いくのーいややなぁ、と言うと「じゃあぼくが行くよ!」というので、結局完全防寒で自転車に乗り、近くの薬局まで走った。
どれを買っていいかわからず、一番安い妊娠検査薬を買うことにした。笑
家に帰り、別にまだトイレ行きたくないしな。
バスルームに置いて、仕事に戻った。
主人は、
「トイレ行きましたか。」
「もうちょっと水飲みませんか。」
と聞いてくる。
いや、まだ行きたくないねん。
、と言いながら、なんかトイレの前で待ってて、残念な結果だったらいややなぁと思う気持ちがあり、主人が誰かとミーティングを始めたのを見てトイレに行った。
どきどきしながら待つこと30秒ぐらい、もっと短かったかなぁ。
一瞬だった。
線が、はっきりとした濃い線が浮かび上がってきた。
「…あたし妊娠してる!!!!!!」
主人はまだ誰かと話してるところだったらしく、慌ててミュートにし笑、検査薬を握ったまま笑、抱き合って喜んだ。
涙が出た。
嬉しくて。
信じられなくて。
でも妊娠したということそのものよりも、主人と二人でこの喜びを共有できた、一緒にここまで来た、そんなことが嬉しかった。
ちょっと落ち着きを取り戻したあたしたちは、仕事そっちのけで床に座ってこれからのことを少し話した。
そしてとりあえず今は二人だけの秘密にしよう、ということになった。
妊娠を考えて7ヶ月目のことだった。