日本に興味を持ち、日本語を勉強する外国人と話すのは楽しい。
 その代表が主人です。
彼はあたしと出会う前から日本に興味があったらしい。
 子供のころから柔道を習い、アジアの国に留学し、中国語を話す。
 こないだラストサムライを一緒に見たとき「初めてこの映画を見たとき、なぜか日本とつながりを感じたんだー。」と言ってた。
確かに彼は日本の文化をよく知ってる。
 歴史とか文学とかそういうことよりも、もう少し日常の生活に近い文化的なもの、食文化や人と人とのつながりにみられる文化、労働に関する文化。
 そういったことって、住んでみないとわからないことやと思うんやけど。
 彼はなぜか驚くほどよくわかってる。
そんな言語にも堪能な主人ですが、これまであたしが普段使う日本語をピックアップするようになり。
 「おいしい」とか「なんで」とか「ちょっと〜」とか「うるさい」とか「知らん」とか。
 まぁいわゆる感嘆文。
 そんな彼がひらがなをいよいよ勉強し始めました。
最初の写真はなんて読むかわかりますか。
 「なんで」と書きたかったらしい。
 ここで驚きがふたつですよね。
 まずは「て」と「ね」を勘違いすること。
 かたち全然ちゃうやん!と言いたい。
 そして「ね」に点々をつけること。
 …なんて読むねん。
そしてこれ。 
おはようございます、の「ござ」がなんか変。
 あ、点々じゃなくてマルがついてる!
 …なんて読むねん。
日本人だと点々が「zzz」といういがいがな音。
 マルが「パっ」という軽い音。
 って自然とイメージできるけど、外国人にはそれができない。
 それが日本語を母国語として育ったかどうかの違いらしいよ。
 だってこれって感覚的なもんだもんね。
ぽたぽた、と聞けばなんか軽いものが落ちてる感じ。
 ぼたぼた、と聞けばちょっと重たいものが落ちてる感じ。
この感覚は日本人独特で、感覚だから学習して身に付くものではない。
 だから説明するのが難しい。
 「ぱ」やからこう「ぱーん!」って軽い感じやーん、といっても、
 「え?もうちょっとゆっくり言ってください。」
 と返される。
おもしろい。