先日ベルリンの東ドイツ博物館 (DDR Museum)に行ってきました。
ここはベルリンがひとつになる前、東と西に別れていた時代の東ドイツの暮らしが展示されている博物館なんです。
DDRとはDeutsche Demokratische Republik(ドイツ民主共和国)いわゆる旧東ドイツのことです。
第二次世界大戦後、ドイツはソ連・アメリカ・イギリス・フランスの4ヵ国によって分割占領が行われていたけど、世界で東西分裂が深刻となり、ドイツ連邦共和国(西ドイツ)に対抗する形でできた東ドイツ。
東西に別れてから、多くの人が西へ流れていってしまったため、それを防ぐ目的で1961年に東ドイツが壁を建設したんだって。
それでも1990年ベルリンの壁崩壊まで西へ逃亡しようとする人はあとを絶たず。それはこの映画Bridge of Spiesでも見てとれる。
東ドイツの実質の創設者はソ連で、ベルリンにはKarl-Marx-Alleeなどソ連時代の建築が残っていて、軍事パレードなんかが行われたそんな歴史を感じる雰囲気があります。
ベルリンは住んでいてものすごく感じるんだけど、旧西と旧東の名残が街にすごく残ってる。
わたしたちはいま東側に住んでいるのですが、レストランやバーをはじめ、街がヒッピー笑。落書きはそこら中にあるし、自転車はそこら中に止まってるし、ビール瓶はそこら中に落ちてるし、そして若干安い。
だからアーティストが住み始めたり、スタートアップが事務所を持ち始めたり、クリエイティブな街になっていき、それがベルリンという街のチャームとなっていってる。気がする。
反対に西側は閑静。街がきれい。道路もなんか違うし、脇に植えられてる木とかもちゃんと秩序を守って生えてる感じ。
ほんとに違う国に来たみたいに感じる。
あたしは西と東を見極めるパワーを持ってるらしく笑、電車を降りたら「あ、ここは西だね」と主人に聞くと当たってる笑。
主人いわく、ベルリンに住むおじいちゃんおばあちゃん世代の人にはいまだ東と西のしこりが残っている人もいるんだって。
ベルリンなんて、どこに行っても英語が通じるし、超がつく国際都市だし、みんな違って当たり前な場所だと思ってけど、その自由奔放と紙一重で歴史は根深いんだなーと。
うちから徒歩10分のところにあるベルリンの壁。いまは観光客を見ない日はありませんが、たった30年前まで、ここは生死を分ける場所だったんだと思うと、壁は今も高く、重く感じます。